子どもの権利条約とは:もっと「子どもの権利条約」をよく知るための6冊

カンボジアの学校での一シーン

「子どもの権利」という言葉を聞いたことはありますか?

「子どもの権利」とは、世界中のすべての子どもが、心身ともに健康に自分らしく育つための権利です。国内における教育現場はもちろん、国際協力の現場で子どもに関わる活動に従事するすべての人にとって、基本となる考え方です。

そもそも、この「子どもの権利」は、1989年11月の国連総会で採択された「子どもの権利条約」によって定められています。

「子どもの権利条約」とは

子どもの権利条約は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約です。

1989年11月20日、国連総会において採択されました。正式には「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」と記載されます。

子どもの権利条約が制定された11月20日は「世界子どもの日」は、世界の子どもたちの相互理解と福祉の向上を目的に、国連によって制定された国際デーでもあります。

この条約は、18歳未満を子どもと定義し、子どもが権利を持つ主体であると位置づけ、成長過程で特別な保護や配慮が必要になる特徴を踏まえて「子どもの権利」が規定されています。

子どもの権利条約が生まれた背景と経緯

第一次・第二次世界大戦において多くの子どもの命が失われたことが、条約制定の背景にあります。1959年に「児童の権利に関する宣言」が国連総会で採択され、1978年、国際法として子どもの権利を守る条約を作るため、ポーランド政府から「子どもの権利条約」の草案が提出されました。その後、子どもの保護に関する協定や宣言が採択され、ついに1989年に「子どもの権利条約」が国連総会で全会一致で採択されました。

日本は条約が発効された1990年に署名し、1994年に批准しています。「子どもの権利条約」は、児童労働の制限や子ども兵士の禁止、児童の人身売買性的搾取の禁止など、子どもを守るさまざまな国際法や国内法の根拠となりました。

「子どもの権利」は大きく分けて4つ

  1. 生きる権利
    すべての子どもの命が守れること
  2. 育つ権利
    もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療や教育、生活への支援などを受けたり、友達と遊んだりすること
  3. 守られる権利
    暴力や搾取、有害な労働から守られること
  4. 参加する権利
    自由に意見を表したり、団体を作ったりできること

世界で最も多くの国と地域で受け入れられている条約

子どもの権利条約は、世界で最も多くの国と地域が締約(署名、批准、加入、または継承)している条約です。

2020年末時点で196の国と地域で締約されています。

もっと「子どもの権利条約」をよく知るための6冊

「権利」と聞くと、少し難しく思えますが、具体的な事例や考え方について紹介、解説された本が出版されています。

世界中の子どもの権利をまもる30の方法

世界の子どもたちが直面している問題を解決す30のアプローチを紹介しています。子どもに関連する「SDGs(持続可能な開発目標)」について学べるヒントも多く載っています。

ビジュアル版 子どもの権利宣言

10歳の子ども向けにわかりやすく書き直された条文に、30人の現代アーティストによる美しいイラストが添えられた、子どもも大人も“子どもの権利”に親しめる一冊。

はじめまして、子どもの権利条約

イラストで分かりやすく条文の意味、子どもの置かれた立場や状況を紹介した一冊です。

子どもの権利ってなあに?

子どもの権利について、子どもへ話しかけるようような言葉遣いで解説され、生き生きとしたイラストが添えられた絵本です。子どもが権利を持つとはどういうことか、子どもの権利が大事なものであるだけでなく、特別なものでもあることが伝わってきます。

子どもの権利条約ハンドブック

条約とか権利って、解説や説明が難しく、関連書籍を探しても、難解な専門書しか見つからないことが多々あります。そんな分かりにくい条文について、子どもにも分かりやすいよう、条文の内容に関連したエピソード形式で紹介した本です。

「子ども白書2020」

「子どもの権利条約」そのものを解説した本ではありませんが、子どもの権利を考える上で大切な、子どもたちがいま置かれている状況について知ることができる一冊です。子どもに関わる専門家らが編集し、新型コロナウイルス感染拡大を機に浮き彫りになった家庭の困窮や格差、学校に求められる役割などについて紹介されています。

子どもの権利は、世界中のすべての子どもたちがもっている権利です。しかし、世界には紛争やテロの恐怖に怯えて暮らしていたり、防げる病気で命を落としてしまったり、厳しい状況におかれた子どもたちが大勢います。そんな子どもたちを守るためには、子どもの権利について、私たちもしっかりと理解することが必要不可欠です。

この記事を書いた人
メッスィ~/召田 安宏

1984年生まれ。長野県に多い苗字だけど東京都出身。学生の頃にNGOと出会い、NGOの広報担当を10年以上経験。ボランティアや国際協力に関する話題、広報の仕事に役立つサービスやフリーソフトを調べるのが好き。詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。