SDGs(持続可能な開発目標)をもっとよく知るためオススメ本16選
いま、新聞広告やテレビCMをはじめ、電車内の広告や中高生の教科書など、さまざまな場所とメディアで見聞きする「SDGs(持続可能な開発目標)」。でも「聞いたことはあるけど、SDGsについて詳しくは知らない」という方、「人に説明するのは自身がない」という方は多いのではないでしょうか。
「経営とSDGs」や「投資とSDGs」など、他の言葉と組み合わされ、さまざまな業界やシチュエーションで使われることもあります。企業や行政、NGOなどの組織はもちろん、個人としてSDGsについて理解し、取り組む時代となっています。
2015年に、国連総会でSDGsが採択された後、SDGsに関連したさまざまな書籍が出版されました。その中で、SDGsについて知っておきたいことが学べる書籍を、対象・内容別にご紹介します。
SDGsの入門書(中高生向け)
社会科の教科書でも「持続可能な社会」や「SDGs」について取り上げられるようになりました。中でも、小学生から中高生向けに分かりやすくSDGsを解説した書籍が多数出版されています。中高生が読むのはもちろん、子どもからSDGsについて聞かれたお父さん・お母さんもぜひ。
こどもSDGs(エスディージーズ) なぜSDGsが必要なのかがわかる本
漢字にフリガナがふってあるので、小学校高学年からでも読めるSDGsの入門書です。やさしいタッチのイラストと、平易な言葉で、SDGsの全体像について分かります。また、SDGsを達成するため、日々の暮らしの中でどんなことができるのか紹介されており、子どもたちがよりSDGsを身近に感じられる一冊です。(2020年7月)
SDGs 国連 世界の未来を変えるための17の目標 改訂新版
「SDGsを多くの小学生にも知ってもらい、さらに自分で考え、取り組んでほしいという」願いをこめて出版されたSDGs入門書です。17の目標(ゴール)と身の回りの出来事をつなげて考えるきっかけが見えてきそうです。また、SDGsは中学校の入試問題で出題されており、その出題内容や私学学校の取り組みなども紹介されています。
未来を変える目標 SDGsアイデアブック
文章だけでなく、インフォグラフィックや写真、マンガなどでSDGsを感覚的に理解できるよう作られたビジュアルブックです。子どもはもちろん、大人もビジュアルで理解しやすい本です。
図解SDGs入門
SDGsの目標・ターゲットに関する統計や指標が図表やグラフで紹介されています。SDGsの解説というより、世界で起きている問題の現状や原因について、図やグラフから読み取って考えるきっかけになります。
お笑い芸人と学ぶ13歳からのSDGs
フリップをめくりながら『お嬢様言葉』でネタを披露するお笑い芸人、たかまつななさんがSDGsについてやさしく解説した一冊。たかまつさんは、社会問題を「自分ごと化」して解決への一歩を踏み出してほしいと、社会問題を「お笑い」で楽しく伝える「笑下村塾」を主宰され、「笑って学ぶSDGs」という講座を全国の学校や自治体などで行っています。そんな講演の内容を中心に、SDGsを自分ごととして「行動する」「議論する」という内容が盛りだくさんです。
SDGsの入門書(ビジネスパーソン向け)
SDGsを分かりやすく解説したビジネスパーソン向けの書籍もたくさんあります。実際に企業がSDGsに取り組んだ具体的な事例や、SDGsに取り組む際に気をつけるポイントなどを紹介されています。
基礎知識とビジネスチャンスにつなげた成功事例が丸わかり! SDGs見るだけノート
イラストを中心に、一つのテーマをパッと分かりやすくまとめた「見るだけノート」シリーズのSDGs版です。今さら聞けないSDGsの基礎から、企業が取り組むメリット、ビジネスや自治体が取り組む際のヒントを紹介されています。自分の組織でSDGsに関する取り組みについて企画し始める前に読んでおきたい本です。
未来をつくる道具 わたしたちのSDGs
SDGsの日本語版アイコンの制作に関わり、日本国内のSDGs普及の第一人者である川廷昌弘さんの著書です。政府や自治体、企業での具体的な取り組みについて丁寧に紹介されています。SDGsは世界共通の目標ですが「未来をつくる道具」として、どう利用するか、どう使うかが大切だと述べています。さまざまな立場からSDGsを“自分ごと"として捉えることができる内容になっています。
60分でわかる! SDGs 超入門
SDGsの解説だけでなく、企業として取り組む意義や、サプライチェーンやバリューチェーンの視点で解説されています。SDGsを投資やビジネスチャンス、知名度向上、採用強化などにつなげようと考えている方向けです。
SDGsが生み出す未来のビジネス (できるビジネス)
わかりやすいビジュアルでSDGsが解説され、企業によるSDGsの事例が多数紹介されています。また、ビジネスパーソンにとって馴染みの深いマーケティングの「4P(Product、Price、Placement、Promotion)」と、SDGsの「5P(People、Planet、Peace、Prosperity、Partnership)」を掛け合わせた独自のフレームワークを用いているのも特徴です。
どんな企業がSDGsに関するどのような取り組みを行っているのかを知りたい方、自社のビジネスにSDGsを取り入れるヒントが知りたい方にオススメです。
SDGsの実践事例紹介
「SDGsに取り組まなきゃ!」と焦ってスタートすると、取り組んでいるように見えて実態が伴わない状態になり「SDGsウォッシュ」と揶揄される危険性があります。まずは先進企業の事例を学び、自組織で活用できそうなことを探したい方は、実践事例が多く紹介されている本をチェックしておくことをオススメします。
SDGs経営-“社会課題解決"が企業を成長させる
SDGsアクション <ターゲット実践>インプットからアウトプットまで
SDGsをもっと深く知りたい(2030年の未来予測)
SDGsの達成目標年である2030年、未来を予測した書籍も多数出版されています。SDGsが掲げる各目標の現状と、これから起こるであろう問題や課題などについて知り、どのように取り組むべきかヒントが紹介されています。
2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望
タイトルに「地図帳」とありますが、世界の地名や地域を学ぶための本ではありません。世界全体を取り巻くさまざまなデータをもとに、2030年の世界がどうなっていくのかを考察した一冊です。SDGsの掲げる17の目標が、具体的にどのような指標や課題と関連し、改善に向けた取り組みが行われているのか、目標年の2030年にはどうなっていくのか考察されています。
小さな地球の大きな世界 プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発
2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」
2030年ジャック・アタリの未来予測―不確実な世の中をサバイブせよ!
2050年の技術 英『エコノミスト』誌は予測する
まとめ
SDGsと聞くと「環境問題(エコ)」のイメージが強くありますが、経済成長だけでは解決できない課題や働き方、ジェンダー、パートナーシップなど、さまざまな課題が内包された目標となっています。
細かく、たくさんある目標すべてを覚える必要はありませんが、世界の現状と、課題への対応について、正しく理解しておきたいですね。