チャリティコンサート Children INaSENSE
「フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)では2004年12月末に東南アジアで発生した、スマトラ沖地震の被災者への緊急支援を行うことになりました。特に、現地ではたくさんのこども達が家族や家をなくしたり、食糧が不足するといった過酷な状況に苦しんでいます。そうしたこども達への支援を行うため、チャリティコンサートを行います。コンサートの収益金はFTCカナダやインドネシアのNGOと協力して行う支援事業費に使う予定です。その他、今回の地震被災地とは別の事業・カンボジアの性虐待を受けた子ども保護施設HCC支援にも使わせて頂きます。」 っというコンサートに行ってきました。
2月9日。そう、決戦の日。日本VS北朝鮮、ワールドカップアジア最終予選の日である。国の威信をかけた戦い。政治的背景がありありの国同士。そんな争いの裏側、「音楽」というものが我々の心を撃った。
コンサート会場はカナダ大使館。FTCJが主催、後援にカナダ大使館。協賛にマニュライフ生命保険株式会社が。企業と大使館がバックについたコンサートはチケットがカラープリントされている。そこら辺のコンサートにひけを撮らない。
そんなコンサートに我らFTC拓殖の猛者5名が参加。っの前に・・・。昼頃カナダ大使館のある青山一丁目に集合、これからのFTC拓殖を話し合うミーティングを行った。
東京メトロ大江戸線の「青山一丁目」が集合地点なのだが、路線をよく見ると、「代々木」からたった二駅。「(これは歩けるのでは!?)」と考え、単身東京散歩を兼ねて歩行を試みた(ただ地下鉄代を浮かせるため)。ところが、一つ問題点が・・・。線路沿いに歩いていこうと考えていたら、よく考えると地下鉄。線路は地上にありません。見えません。案の定、少しパニック。いつの間にか新宿御苑の周りを歩いていた。天性の方向感覚を生かしてなんとか「千駄ヶ谷」に到着。
おや、目の前に東京体育館が見える。ちょっとこぎれいな交番も見える。道を聞いておこうか。
「すいませ〜ん、カナダ大使館に行きたいんですが・・・」
「カナダ大使館!?知り合いでもいるの?」
「いや、あの、・・今日チャリティーコンサートがあるんですよ^^」
「へぇ〜。立派な建物なんだよね〜」
「カナダ大使館に行くなら目の前の地下鉄使っていけばすぐだよ」
と、いう具合に丁寧に説明していただけました。こっちは電車代浮かすために歩いてんだ!いまさら乗れるかよ!っと内心思いながら御礼を述べました。地図で道順を確認できたので怖いものはない。
線路沿いに歩くと国立競技場が見えてきた。今日は埼玉スタジアム2002で試合が行われるのだが、国立競技場も開放される。大型ビジョンで応援するために・・・。決戦前の興奮が伝わってくるスタジアムを抜け、神宮のスケート場が見えた。な〜んだ。めっちゃ近いじゃん。「信濃町」から外苑東通りを南下。「代々木」から歩くより「信濃町」からの方が近かった。出発前にしかっり地理を把握しておくべきだったと少し反省。でも、多少の長旅は東京地理の把握につながる。3駅くらいなら歩いて十分たりる。自転車があれば半日で東京一周できてしまうのではないか?
無事に「青山一丁目」到着。カナダ大使館に近い4番出口を捜索。青山の地上をうろうろ。地上からは何番出口かわからないのだ。なんとか4番出口を発見。おぉぉ、ともよ〜。二日前にあったばかりの友が二人いた。そして残る二名も到着。よし、行こうか!っと思ったら仲間の一人がおもむろに使い捨てカメラを取り出した・・・。交番の警官に「写真とろうか?」いえ!いいんです、そんなつもりじゃ!なんか田舎モノ丸出しです・・・。
青山の町をものめずらしそうに歩き、デニーズへ。ここでミーティング。書くと長いので省略。珍しく意見がまとまった。
コンサート開場まで時間があったので付近を散策。地図を見てみるとカナダのほかに「カンボジア」「スロヴェニア」など大使館がいっぱいある。じゃあ見に行こうというノリ。路地裏に入って大使館を目指すが一向に姿を確認できない。しまいには「ここどこ?」状態。まぁぐるっと回ればいいべ。
青山は特にベンツが多かった。駐車場のいたるところにベンツ、その他高級車が。住む世界が違うのかとしみじみ痛感。元の大通りに戻ってきたときにはもう真っ暗。腹も減ったし吉野家いくか!ってことに。道中、見覚えのある子どもと信号ですれ違う。「あっ」FTCJ夏キャンプでお世話になった知り合いだ。道端で再会するとは・・。
無事に牛焼肉丼を食し、カナダ大使館へ。こりゃ豪華だわ!エスカレーターで登った先がロビー。そこからエレベーターで地下2階へ。エレベーターのドアが開くと大盛況。知り合いの顔がちらほら見える。久しぶりの再会を喜びんだ。しばらくすると蹴りが飛んできた。さっきすれ違った子だ。彼と知り合ってから早一年。彼にとって僕はサンドバックである、遊び道具である。「このやろ!」といつものように子守を。
かけっこ、スパーリング、かくれんぼetc。一通り遊んでコンサート会場へにげた。「ふうっ」っと思ったら席までやってきた。コンサートの間暴れられたら困るから膝の上においておくことに。会場の照明が落ち、ステージが照らされた。カナダ人のデュオの美声でコンサートが始まった。その歌声に聞きいって・・・といいたいところだが、膝の上の怪獣はだまっていてくれない。
「なにいってるかわかんな〜い」
確かにな・・・。前半はほとんど彼のお相手。コンサートなんて全然きけませんでした。
一時間ほどの演奏が終わり休憩。休憩の合間新しい遊び道具?を見つけたみたで後半は戻ってこなかった。ようやく演奏を聞けた・・・。ただただ、感動の連続だった。合間合間にFTCJの事業紹介、チャリティーの資金の流れなどを説明。それも英語を交えながら。流れがすばらしい。BGMにやさしい笛の音が会場をつつみこむ。スクリーンに映し出される映像に一つ一つ想いをのせた言葉を重ねる。音楽と言葉のコラボレーションだ。
バイオリン演奏、アコーディオンの弾き語り、大コーラス・・。どれも身震いせずにはいられない。最後は出演者全員でFTCのテーマ曲を合唱。日本の大学生、高校生代表(二人とも運営スタッフ)の美声にびっくり(^^)会場が一体になって手拍子。「I’am free〜♪ Are you free〜♪」という歌詞が印象的だ。
音楽は人々を一つにする。スポーツもまたしかり。コンサートの裏側で熱戦を繰り広げていた事実も忘れることはできない。でも、国の威信とか抜きに一つになってチャリティーを行うということはそうそうできないのではないだろうか。今回の出演アーティストは日本、カナダ、オーストラリア、アメリカといろんな国籍の持ち主。当然観客も。そんな国籍もバラバラな人が一つになれる音楽。音楽の可能性に再び気が付けた一日だった。
帰りは青山から4kmほど渋谷まで歩いて帰路についた。