APICインターン(5)NGO訪問

先日アポを取ったNGOに訪問してきました。
その前の晩、訪問したらどんなことを質問しようか入念に考えて、さらに午前中「的を得た質問」へと昇華させ、いざ出陣!

ドキドキしました。でも、がちがちに固まって挨拶した僕らを暖かく迎えてくれました。

対応をしてくれたのはJANIC(国際協力NGOセンター)の広報担当の方。

「APICのインターンの方がうちらのことスパイしにくるのかと思いましたよ」

と軽い冗談の受け答えからNGO訪問が始まりました。

2週間だけだが、僕らがインターンをしていることを話すと、JANICのインターンしてる人を紹介してくれました。1年間のインターンで、毎月2回のニュースレターとホームページのコラムを負かされているそうです。訪問したときも、メッセージ送信フォームの作成をバリバリパソコンに向かって作成してました。

インターンとはこういうものなのか!自分たちは全然インターンっぽいことしてないような・・・。

インターンの話に続いて、JANICの広報について聞くことができした。広報とは、送り手の情報と、聞き手のニーズが合致しなければならない。「広報=コミュニケーション」なんだそうです。

いくら伝えたいことがあっても、その情報を人が必要としないなら発信するだけ無駄ですよね。人々が求めているニーズにあった情報を発信していくことが広報なんだそうです。

数年前、時事問題として“NGO”が取り上げられるきっかけとなったNGOがあります。そこは設立間もない団体ですが、急進的に成長しました。広報部門に情報を発信する能力・ニーズをキャッチする能力にすぐれているメディア出身の人を置いたからだそうです。

世間の人がNGOに求める情報というのは「現地の現状」です。多くのNGOは日本の事務所と現地事務所との連携がとれず、なかなか現地の情報が発信されていない。しかし、急速に成長したNGOはビデオジャーナリストを現地に送り込み、現地の情報をマスメディアへとコネクトするという方法をつかったそうです。

話が変わりますが、少し前に「NGOがアルバイトを使った街頭募金を行い、募金を着服した」というニュースが報じられたのをご存知ですか?そのニュースが報道され、“とあるNGO団体の代表”がインタビューを受けている映像が公開されたとき、

「NGO!おまえ!なにやってんだ!」

と、JANICに電話がたくさんかかってきたそうです。実はNTTに“NGO”と問い合わせるとJANICの番号が紹介されるているから。JANICはNGO全般のことを広報する団体ですが、まだまだ世間的にNGOというものが認識されていないのが現実のようです。

規模の大きなNGOに対しODA予算から事業費が出るようになりましたが、上記のような団体のおかげで“NGO”の世間体が悪くなっています。

「俺たちの税金、悪用するな!」

という見方だってあります。なんだかやるせないです。

僕はいくつものNGOに関わり、NGOの人たちにもたくさん出会いました。NGOに人生をかけ、真剣に国際問題に取り組んでいる人たちがいるのに、世間で認められていない現実を見ると、つらいです。何もやっていない人たちに彼らの努力を否定されるている現実が歯痒いです。

少し個人的な感情論になってしまいました、すいません。多少やるせない気分にもなりましたが、僕らが現在インターンしているAPICのちょっとした昔話や裏話を聞けたりと面白かったです。

この国際協力の業界って意外と狭いみたいです。うちの大教授の教え子がAPICにいたり、そこの専務とJANICの広報さんが昔仕事をしていて、その広報さんがまたうちの教授に助言をもとめたことがあったとか・・・。

また、今日も性懲りもない、くだらない、誰も必要としない情報を流してしまった。これって自己満足?おれのやってることすべて自己満足?今はそれでいいや。この経験をいつか必ず、誰かを笑顔にすることに役立ててみせる。