新歓キャンプin奥多摩
カラフルなヘルメットとウェアを身にまとい、無駄を徹底的に省いたロードレーサーにまたがり、奥多摩の山道を前傾姿勢で疾走。そんな人々の注目を一身に受けた。
5月5・6日と、拓殖大学国際協力問題研究会の新入生歓迎キャンプへ参加してきた。
宿泊地の最寄り駅「武蔵五日市」には、キャンプ・バーベキュー、散策を目当てに集まった観光客があふれている。そんな場所に、奥田民生(白タオル頭に巻いて無精ひげ)+井上陽水(サングラス)という風貌の男が一人いた。
それほど珍しい風貌ではない。だが、やたらと注目される。特に「サイクリングにきました」風なバリバリロードレーサーたちからの視線が熱い。すれ違うときは勿論、追い抜き際に珍獣を見るような顔で振り返られる。
「ママチャリですけど、なにか?」
っと、言い返したくなる。天下の公道、ママチャリで走っちゃいけないわけがない。
西国分寺市の自宅から武蔵五日市までママチャリで1時間30分。「多摩はオレの庭だ」と自負する男にとって対して特別なことではない。
高校時代から7年間、男の“足”を勤めてきた愛機はこの日も快調。毎朝50分かけて3年間通学、タクシーにハネられること一回。フレームがゆがんでも、タイヤが丸坊主になっても、ギアが大破しても、不死鳥のごとく甦る。
そんな愛機で奥多摩の山道を駆け巡った。
一方、他の参加者は電車とタクシー、バスの乗り継ぎ。大変だねぇ〜。あまりにも快調に飛ばしすぎたので、彼らよりも先に待ち合わせ場所の「払沢滝」に到着。滝の前でマイナスイオンを全身に浴びながら瞑想。男と一人、もくもくと卒論のテーマに思いを馳せる。
そして1時間半後。ようやく他のメンバーと合流。一人はやっぱり、寂しかった・・・。
合流後、またまた単身ママチャリで宿泊場所へ。こんなところに泊まってきました。
ロッヂ神戸岩
大型キャビンでトランプ+UNO、BBQと大盛り上がり。食後は少し足を伸ばし「神戸岩」へ。街灯はもちろん皆無。辺りを照らすのは月明かりと携帯電話の照明のみ。
そう、ここまできたらやることは一つ。「肝試し」。
暗闇の天然記念物よりも、その横を通るトンネルこそメインステージ。月明かりがまったく届かない、完全な暗闇。したたり落ちる水の音がさらに恐怖感を膨らませた。
まっ、別段面白いハプニングは発生しなかったが、それなりにビビッて、はしゃいで、叫んで、ダッシュしてと、参加者一同楽しめたのではないだろうか。
ただ、一つだけ引っかかる・・・。
実は、肝試しを盛り上げようとトンネルの途中に空缶を一つ置いたのだ。天井から水が滴り落ちる、そのポイントに。水滴が缶に当たると、「(゚д゚) 」っという音が鳴る仕組みだ。
トンネルの出口でリアクションを楽しみしていたのだが、各員、怖さを紛らわすためおしゃべりしながらトンネルを進んできたようだ。誰も水の音に気づかなかった・・・。残念。
帰りに回収しようと思ったが、缶をセッティングしたポイントに缶がない・・・。誰も回収したはずはないのに缶が消えている・・・。缶が置いてあることを知っているのは自分だけ・・・。でも誰が・・・?それって、もしかして・・・(゚д゚) 。
「・・・・・・・」
「ギャアァァァ(;゚д゚)ァァァァァ!」