派遣アルバイト「ライブスタッフ」編(a-nation2004 in 昭和記念公園)

2004年8月28日~29日、avex所属アーティストによる夢の共演「a-nation」に行ってきました。(※派遣バイトでね)

会場が近所の「昭和記念公園」ということもあり、予約をいれたらあっさり参加できちゃいました。ところがどっこい。仕事自体は簡単ですが、天候は最悪。ずっと雨。雨、雨、雨。ずぶ濡れの中、9:30〜23:00という長丁場。とても色々な経験をさせてもらいました。

派遣会社の派遣

私の派遣元フルキャストは、立川・八王子・吉祥寺などの支店から総勢60名が派遣されていました。私もその中の一人。会場はJR立川駅から徒歩20分ほどの国立昭和記念公園。さらに入り口から20分歩いてメインステージ付近のスタッフ用テントへ。

到着したらびっくり。他の派遣会社からもスタッフが大勢いて、スタッフは全部で600人近くもいました。来場者4万人ものイベントですから、運営する側もそれなりの人数がいないと警察や消防の許可が下りないと、指示側のスタッフが言っていました。

私たちはフルキャストから仕事を紹介してもらったのですが、どうやら「join」という東京近郊東京近郊で行われるコンサートやイベントのアルバイトスタッフを人材派遣する会社へ派遣されたカタチになっていました。その「join」にavexがコンサートスタッフの派遣を依頼した形になっているようです。つまり下請けのさらに下請け。フルキャスト以外にも「ヒューストン」とか「本田芸能」という会社から派遣された人もいました。

a-nationの舞台裏

作業内容は主に観客の誘導。昼と晩にお弁当がでました。午前中はほとんど何もすることがなく、雨の中待機。一応、白くて透明な雨合羽をもらいましたが、中は蒸し風呂状態。

仕事として来ているため、アルバイトスタッフはステージを見ることは固く禁止されていました。自分たちが会場のどこに配置されるのか確認しようと、リハーサル中に観客席側を覗こうとした人たちが、運営側のスタッフから大声で怒鳴られていました。ひどい場合は、帰された人もいたそうです。

日雇いのアルバイトがいなければコンサート開催できないのに、そんな言い方ないだろ~、と思うほど、酷い言われようだと感じました。

仕事はチーフスタッフが日雇い労働者をこき使います。主な役目は席・トイレ・グッズ売り場・喫煙所などの案内です。客はすべて立ち見位置がきまっていてブロックごとに分けられてます。自分は二日間とも関係者ゾーンを守ってました。

ライブスタッフの仕事内容

初日は会場中心のコントロール卓回り。エイベックスの関係者以外何人たりとも入れるな、と指示されました。お客さんは移動がめんどくさいから問答無用で人がいないところ、立ち入り禁止ゾーンでもお構いなしに侵入してきます。

そういった人を入れないようにするために我々が人間の壁となる。(なんともなさけない仕事・・・)

二日目は後方の端っこでこれも「エイベックス関係者立ち見席」をガード。ここでは"パスチケット"の確認もしました。チケットを確認しないと席の数以上の客が入ることになるので重要です。

会場は馬鹿でかくて人がいっぱいなので、席位置を聞いてくるお客さんのいっぱいいて、対応でテンヤワンヤでした。雨降ってるし、大群だし、もぉ〜大変。さらに会場内は原っぱということもあって喫煙テント以外禁煙。さらに撮影・録音禁止。禁止されているにも関わらず、喫煙スペースがあるにも関わらず、入り口でカメラ回収してるにも関わらず、取り締まらなくてはならない。なぜ?

東京の喫煙マナーなんてあってないようなものだし、カメラ付き携帯でビシバシ。無理ってもんだよ。

そして後片付けが大変。客はいっぺんに出口に殺到しないように規制退場してもらうんですが、その後は見るも無惨。原っぱ一面ゴミだらけ。

雨のなかぐちゃぐちゃなゴミを拾ってゴミ袋に押し込む。ライブに来てる奴!いっぺんスタッフやってみろ!この二日間だけでいったい立川市で出るゴミ何日分になるんだ?っというほどの量。

ライブスタッフとして来るか、客として来るべきか

さらにツラいのは、ライブ中はステージの方を見てはいけない。ずっとステージを背に観客の方を見ているだけ。つまらない。半分生き地獄。後ろでビッグアーティストが熱唱しているのに、見えるのはノリノリの観客だけ。あぁぁぁ!一緒に騒ぎたい!でも無理。なんて過酷なんだ!ライブを楽しみたい人は普通に客として来てください。つらいですよ。

今回のライブは多くのアーティストがそれぞれ各自の持ち味でライブを盛り上げ、観客と場所と時間を共有する。これはそうそうめったにお目にかかれない。やっぱすごい。この一言に尽きる。

中でも浜崎あゆみのステージで見せるエンターテイメントは震えた。二日間ともラストに登場、会場全体がひとつになっていた。

他にもEXILEの神輿パフォーマンス。観客の間を神輿に乗って登場してくるので、神戸開催のときは観客を入れないように大変だったそうだ。(東京の客はおとなしかったらしい。

はなわは普通に聞いてるだけでおもしろいし、TRFは抜群にノリノリ、Tommy februaryは一体何曲歌うの?ってぐらい連続で歌うわ、BoAちょっと変な日本語が大うけ、T.M.とポルノグラフィティは一応ゲストだけど遠慮なくすっげ〜全開、ELTはあの微妙なトークが大爆笑、Do As Infinityもかみ合ってないトークがなんか良い感じ、hitomi、dream、大塚愛は観客が怖いくらいノリノリ、も〜みんなすごかった。

ライブ終わりの余韻

ラストは花火が打ちあがり夏の終わり、って感じで。これで夏も終わりだ、と思ったら疲れなんて吹っ飛んでしまいました!ゴミをガンガン袋に押し込んでいっちょあがり!

次はなんだ?! 鉄柵運びか、ドンときやがれ!おら!ちまちま運んでんじゃね〜、一人でいっぺんに二つくらいもってけ〜!

って感じでもう終わってからガンガン肉体労働してました。でも途中でスタッフが減っていく。なんで?終電がなくなる人は先に帰れ〜、ってこと。なんだなんだ!終電が怖くて仕事ができるか!かかって来い!

あれ?さらに減った。「なんで人数へってんだよ〜」「まじうぜ〜」「やってられるかよ」とか文句ばかり言ってそのまま帰っていく人多数。文句言う暇あったら働けよ!上が指示しないからって帰っていいのかよ!帰った奴、みんな負けだ!今日は俺の一人勝ちだ!はっはっは〜!

ひとつ15kg程度の鉄柵をふたつ担いで50mを往復。30回は往復したんじゃないかな?おかげで「土建のアルバイトやってたんですか」と言われてしまった。がんばりすぎたのか帰りの電車内、腕がぴくぴく痙攣してました。

やっぱライブは客としていくもんだね〜。