アップル社 工場での児童労働と低賃金労働を認める

米アップル(Apple)が、「iPhone」や「iPod」「Macintosh」などの製造現場に児童労働や過重労働などがあったと発表しました。

【アップル社】工場での児童労働と低賃金労働を認める

ロンドン-(2010年3月1日)アップル社は、アジアにある工場での児童労働と従業員への強制的な長時間労働があったことを認めた。

その多くは中国で規定される最低賃金を下回る賃金だった。中国、タイ、マレーシア、フィリピンなどにある同社の工場施設を監視する年次サプライヤー・レスポンシビリティ報告書の中で明らかにされた。

報告書によると、昨年、従業員の最低就労年齢は16歳と規定されている地域で、3つの工場が15歳の従業員11人を雇用していた。

また、iPodやiPhoneなどの機器を製造する102カ所の施設のうち55カ所で、従業員が、アップル社が推奨する労働時間週60時間を超えて働いていた。しかし、これは中国の労働法で規定している最長労働時間週49時間を超えており、同社のガイドラインが守られていたとしても法律違反となる。

さらにガイドラインに従った工場は全体の65%のみで、24の工場が中国の国内法で規定される1カ月当たりの最低賃金77ポンド(約10,500円)より少なかった。

アップル社は、児童労働問題には対処したとして、「3つの工場でそれぞれ、未成年者がどのように雇用されたか明らかにするために、その年の全ての従業員の記録を見直し、雇用されたプロセスを分析するよう要求した。」と報告書で述べている。問題とされた11人の子どもは、合法的な就労年齢に達したか、解雇された。

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アップル、製造業者の「不適切行為」を発表 児童労働や過重労働など AFPBB News

アップルの監査報告書によると、最低雇用年齢が16歳という国々の製造業者で15歳の労働者数人が雇用されていたことが明らかになった。さらに、監査を受けた製造業者のうち60社で、アップルが定めた週あたり労働時間である60時間を50%以上上回っていたという。

アップル、製造業者の「不適切行為」を発表 児童労働や過重労働など 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

児童労働が見つかったときの企業の対応

自社製品の製造現場において、児童労働などの人権侵害や労働者の搾取が見つかることは、企業にとってあってはならないことです。ですが、すべてを未然に100%防ぐことはとても困難ことです。大切なのは、問題が見つかった際の企業の対応です。

アップル社は、不適切な行為があった製造業者に対し、是正措置を取る姿勢を見せています。また、同社は製造現場や製造工程における「Supplier Responsibility(供給者責任)」についてウェブサイトで公開しています。