ブリヂストンがアメリカで訴えられた理由
マクドナルド、リーボック、スターバックス、GAP、ネスレ、リーバイス、ウォルマート。
そしてブリヂストン。
これらの企業は、ある共通点がある。
誰もが知っている世界をまたにかける「大企業」。
別の言い方をすると、「多国籍企業」とも言う。
※多国籍企業:2か国以上の国に生産・販売拠点を所有または支配して、
世界的規模で活動する巨大企業。
上記の共通点は、誰もがすぐに見つけることができるが、
もう一つ、重大な共通点がある。
それは「児童労働を指摘された有名企業」という共通点である。
「児童労働」。あまり耳にしない言葉だろう。
たとえ耳にしたとしても、
「どうして子どもが働くことが問題なの?」という疑問をもたれることも多い。
子どもが働くことすべてが悪いことではなく、
子どもにとって、「有害」か「無害」かという基準でわけて考えていただきたい。
「子どもの仕事(Child work)」は、
子どもの年齢や成長の度合いに見合っていて、子どもの健康的な成長を助け、責任感や技能を身につけることができるような仕事(高校生のアルバイトなど)、
っとされ、
「児童労働(Child labour)」は、
教育や子どもらしく育つ機会(友達と遊んだり、夢をみる機会)を奪い、子どもの成長や発達に精神的・肉体的に害を与える仕事、
っと、区別されている。
昨今、日本でも「働くこと」、「労働」に関するニュースが大きく取り上げられている。
「派遣社員」や「ニート」、「第二新卒」などがまず連想されるだろう。
電車内、主に週刊誌などの中吊り広告に、
上記のキーワードを見かけない日は本当に稀だろう。
しかし、今日は違った。
普段から見慣れているキーワードの横に「児童労働」というフレーズが目に飛び込んだ。
しかも、「ブリヂストン」という日本が誇る多国籍企業の名前とともに・・・・。
高田純次、大竹まこと、渡辺正行。
三人あわせて169歳のおじさんトリオが表紙の「読売ウイークリー」に、
ブリヂストンの子会社、孫会社が「児童労働」を指摘され、アメリカで訴えられたという記事が掲載された。
記事には、冒頭で紹介したような企業が指摘されたケースや、
サッカーを通じて国際貢献をしようとアジアの国々を回っている中田英寿氏が、児童労働問題を知るためにILO(国際労働機関)駐日事務所を訪れたことなどが書かれている。
『読売ウイークリー 08年1月27日号』
なかなか雑誌などで取り扱われる機会が少ない「児童労働」。
その問題に取り組んでいるNGO、『ACE』がわたしの職場である。
『児童労働を考えるNGO ACE』
(「ACE」で検索すると、1ページ目でヒットします♪)
別に、どこそこの製品を買うな、などと言うつもりはない。
ただ、この問題について、少しだけでも関心を持ってくれることを願って・・・。
週刊誌であるために、市場に出回る期間はわずかだが、
予備知識がなくとも、丁寧に解説されており、
これを読めば最新の「児童労働問題」の事情が見えてくる。
興味がある人も、なかった人も、ぜひ手にとってもらいたい。