沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落
ある日、沖縄からきた学生たちと話をする機会がありました。そして話題は、沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落事故について。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの集まりで
当日は主催者の自宅で学生7人と、主催者の息子さんが通う保育園のお友達、そしてお母さんたちが集まりました。お互い和やかに自己紹介をして、お好み焼き、たこ焼きを食べ、子どもたちに遊ばれて、ビール飲んで・・・。
宴会が一段落した頃、学生同士で話をしていると、テーマは「沖縄の基地問題」へとシフト。
沖縄からきた学生たちは、怒りのような感情をあらわに語ってくれました。
沖縄の基地問題
「本土での事件の扱われ方はひどい。オリンピック開催期間だったから事件のことは少ししか放送されないし、情報が少なすぎる。沖縄の人にとっては大事な問題なのに、本土の人にとってはたいした問題として捉えられていないことショックを受けた。沖縄は日本じゃないんだとまで思った。」
彼女は「もしかしたら自分も巻き込まれていたかもしれない」と言い、2週間、悩み続けていたそうです。
沖縄に基地があるために起こる事件の恐怖。米軍の軍人によるひどい事件の実態。それなのに、沖縄の観光案内はアメリカの文化に触れられる国際的都市と紹介される。
彼女たちの中から「は?なにそれ」という怒りがこみ上げて当然だ。本土からの観光客の中にはアメリカ兵目当ての逆ナンギャルもいるらしい。
「本土の人」と言われて
彼女たちの話を聞いていると、沖縄に住む人々は、本土の人に対し、悪いイメージを持っているように感じた。
戦争を体験した人たちは、本土の兵隊にひどい仕打ちを受け、若者よりも負の感情を抱いている、とも言っていた。アメリカ兵に受けた仕打ちより、本土から来た兵隊の仕打ちのほうが残酷で多くの人を傷つけたとも。
彼女たちの話を聞いていたら、何か怒りのようなものを感じた。なんだか「沖縄の問題は全部本土の人のせいだ」と言わんばかりに聞こえてきたからだ。
沖縄の人にとって戦争や基地問題は「本土のせい」という認識があるように感じた。彼女たちの話を聞いたら本土の人がいだく感情は、二つのパターンに分かれるのではないだろうか。一つは「すみませんでした」。もう一つの感情は「なんか一方的に悪者にされて気分がわるいな」というもの。
何もしてくれない、関心を示してくれない、そんな人たちに対し憤りを覚えるは当然か。だが、果たしてその先に結びつくのだろうか。正直、私は彼女たちの話を聞くことで、一方的に悪者にされたと感じた。
それまで、沖縄を日本だと思っていた自分の目の前に「沖縄は日本じゃない」と思っている沖縄の人がいることに衝撃を受けた。
彼女たちは「沖縄はこんなひどい状況なんだよ、沖縄に一回こないとわからないよ」と思いを打ち明けてくれたことには感謝するが、一方的に自分の感情だけをぶつけるこの方法で事態は好転するのだろうか。
事実、多くの戦争体験者が多くの非道を語ってきたのにも関わらず、沖縄の問題は何か解決しただろうか。
終始、怒りのはけ口にされ続けてきたため、正直、腹が立った。ただ言われっぱなしは性に合わなかった。
一人一人は好きなんだけど、全体で見るとその集団が嫌いになる
「こんなことされたんだよ」と一方的に言われ、「(反省して)後は自分たちで考えてよ」と言われても、どうなの?文句を言われて、それで人の気持ちは変わるの?
上記のような意見を沖縄の子にぶつけたら、困惑してしまった。彼女たちは自分たちの問題を知ってもらい、基地問題の解決を求めているのだが、人を動かすために必要なことまでは考えていなかったようだ。
気を悪くしてしまったことは少し反省・・・。
彼女たちは言いました。
「一人一人は好きなんだけど、全体で見るとその集団が嫌いになる」と。
事実に向き合い、行動を起こそうとしている彼女たちには、がんばってもらいたいし、本土の人である自分もできることを探し、がんばっていこうと思います。
その後、気まずくなりすぎて、抜けだしたはいいけど、終電も終わってしまい、マンガ喫茶で始発まで時間を潰すことに・・・。気分転換に「ROOKES(ルーキーズ)」読んでたら、涙ボロボロでてきました。
[追記]沖縄国際大学 米軍ヘリ墜落事故のその後
起こった事実に対し、声を挙げ、改善に向けて取り組むことが大切です。墜落事故に関する書籍、ニュースが出ています。
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