「伝説のスピーチ」から20年。本当の豊かさとは。映画『セヴァンの地球のなおし方』

1992年、ブラジルのリオ・デジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)から20年。2012年6月に「リオ+20(国連持続可能な開発会議)」が開催されます。(リオ+20は“リオプラストゥエンティー”と読みます)

次の世代が住みやすい世界を残すため、世界中から国の代表や人々が集まり、環境や貧困、災害など多くのテーマについて話し合われたサミットで、当時12歳の少女が「伝説のスピーチ」を行いました。そのスピーチの内容は世界中に紹介され、日本でも教科書に掲載されました。

このスピーチで問いかけられた課題は、20年経った今もなお、私たちが直面している課題のままです。

12歳の少女によるリオの「伝説のスピーチ」から20年

リオサミットでスピーチした少女の名前はセヴァン・スズキさん。
スピーチの中でも、特に引用されることが多いこのフレーズを見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

どうやってなおすかわからないものを、壊し続けるのはもうやめてください

1979年カナダ生まれの日系4世。12歳の時、ブラジルで開催されたサミットに参加するため、自分たちで旅費を集め。本会議で6分間のスピーチを行いました。

そのサミットから約20年。時が経ち、母親となったセヴァンさんの現在の活動とメッセージがメッセージが映画になりました。今なお私たちが直面する「食」という課題に取り組む、日本とフランスの人々を追ったドキュメンタリーです。

セヴァンの地球のなおし方

リオサミットから20年後に開催される「リオ+20」

セヴァンさんの「伝説のスピーチ」から20年後。同じくブラジル・リオデジャネイロで「リオ+20」が開催され、持続可能な発展への新たな政治的コミットメントや、過去の主要サミットの成果の進捗と残るギャップの評価、新たに現れた課題への対応などについて話し合われます。

リオ+20に向け、日本もステークホルダー間の対話を進めるため、ステークホルダーが自発的に集まり、「リオ+20国内準備委員会」も設置されました。

また、非営利のネットワーク「地球サミット2012 Japan」も立ち上がり、リオ+20へ向けメッセージを発信しています。

「持続可能な社会」を考えるきっかけに

「伝説のスピーチ」で指摘された「持続可能性」について、自然や環境の大切さを考えさせられる作品です。本当の豊かさや「持続可能な社会」について考えるきっかけとして、20年前のスピーチを振り返り、セヴァンさんのメッセージについて、考えてみてはいかがでしょうか。映画を見て、ぜひ、自分の子どもや孫たちのために一歩踏み出してもらえると嬉しいです。

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